T A C H I H I N A page5 花柳 多智雛 はなやぎ たちひな (日本舞踊講師) 山口県下関市在住。 日本舞踊を花柳多佳広に師事、長唄(三味線・唄)を 杵屋勝禄絵に師事。日本舞踊教室「雛の会」(下関教室・ 豊田教室・小倉教室・博多教室)主宰。 下関市を中心に山口県・福岡県にて弟子の育成に努める。 各地舞踊会出演ほか、文化庁主催学校巡回公演、地域伝 統行事、県内観光イベント行事をはじめ、海外での文化 交流(韓国・中国・オーストラリア・スペイン・インド) などに参加。 公益社団法人日本舞踊協会会員 下関邦舞連盟理事 下関芸術文化懇話会会員 ずっと若い頃、浴衣や着物を着ていて、何かあったのです か?お祭りですか?なんて声をかけられるという話を師匠 にすると、声をかけられるうちは可愛いわよ、本当に身に つくと声もかけられなくなるのよ、と笑っておられました。 そのときはそんなものかなと思った幼いわたしでしたが、 今思うと、身に付く、ということの味わい深さがわかる会 話でした。 日本舞踊をお稽古している人には、ちょっと普通の人には 身につかない、この人は「何か」あるな、という佇まいが あると思いますし、またそれがあってほしいと思います。 お稽古では、礼儀作法や美しい所作を学び、またお稽古場 でいろんな年代の方と関わることにより豊かな交流を得ら れ、日常を気持ちよく過ごせるマナーを自然に身につける ことができます。 演目や振付が多岐にわたり、子供でも大人でも、始めよ うと思えばいつでもスタートできるのが日本舞踊の良い ところ。 そうそう、ROBIN|S の池浦さんも、お仲間と一緒にお稽古 に通ってくださっていますよ!舞台も何度も経験してくだ さり、ベテランです。お稽古中に目を離すとすぐに終わっ た後のビールの話をしているのでよく怒っています。もはや 怒られに来ているかも・・・ 『伝統芸能としての日本舞踊』 最後になりましたが、わたしはこの道を仕事に選んだから には「伝えていく」責任を持ち続けねばならないと自分に 言い聞かせています。それは、日本舞踊が伝統芸能だから。 わたしが師匠から受け継いだ心や芸を、また受け取っても らえるように。 わたしが渡せるものは、わたしがずっと、与えてもらって いたもの。 それを思う時、とても気持ちが焦ります。なにしろ与えて もらったものが多すぎて、 しかしコツコツと続けていくしかありませんね! これからも、わたしを支えてくださるお弟子さんたちに、 また、舞台を観てくださった方に、応援してくださる皆さ んに、少しでも多く「何か」を伝えていけたらと思います。 ◇舞台のお知らせ 2月12日(月・祭) 小倉北文化祭「邦楽演奏会・伝統を学ぶこども達」 北九州市立男女共同参画センタームーブ/ホール 3月17日(日) 下関邦舞連盟主催公演 「古典芸能のつどい」 下関生涯学習プラザ
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