R-magazine-vol7

C U L T U R E page26 上野 香織LIVE in マックスオーディオ音楽館Twilight 3 月 2 日・3 日の 2 日間、マックスオーディオ音楽館 Twilight で上野香織トリオ with ストリングス・ライブが 開催された。 なんと言っても今回のライブの聴きどころは、上野香織ピアノトリオに四人のストリングスをプラスした編成を 率いた初めてのアレンジ演奏だ。 連日満席になったオーディエンスが興味と期待を抱き集まったことは頷ける。 前半はピアノトリオによる演奏だったが、流石に息の合ったスウィングリズムに上野のオリジナル曲も加わり、 冴えわたる。 さて、後半のステージは、いよいよストリングスの登場となる。 彼女らしいフレーズを活かしたリズムは誰しも支持するところではあるが、意外にもストリングスによる効果は 情景と言うかビジュアル感が出てきて、また一味違った上野香織が楽しめたことだ。 チェロの間奏時には、普段のジャズベースとは違った趣があり、ライブの流れに陰影がついて非常に面白かった。 不思議なもので、彼女のオリジナル曲を何度も聴いているうちに、フレーズやメロディが自分の身体に浸透し、 また聴きたいと期待をしてしまう人も多いのではないだろうか。 最後に、彼女にとって初めてのアレンジと言うことだが、これからもっと沢山のアレンジを聴いてみたいと思 うのは、僕だけだろうか? 慣れ、呼吸の合った凄くスリリングなトリオ演奏も勿論良いし、まだまだ進化する予感がするのだが、今回の ストリングスが加わったことによる、彼女自身の音楽魂の拡がりはまだ果てしなく膨らむ期待と予感がしてしま うところである。 マックスオーディオ 大原せいぞう

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